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掛け軸/掛軸/禅語「更上一層樓(さらに のぼる いっそうの ろう)」

盛唐の詩人、王之渙(おうしかん:688~742)の五言絶句 『登鸛雀樓』の 「白日依山盡、黄河入海流。欲窮千里目、更上一層樓。」(白日 山に依りて尽き、黄河 海に入りて流る。 千里の目を窮めんと欲し、更に上る一層の楼。 )の一節。『續燈録』に「僧曰。向上還有事也無。師云。有。僧曰。如何則是。師云。欲窮千里目。更上一層樓。」(僧曰く、向上に還た事ありや。師云く、有り。僧曰く、如何ならんか則ち是れ。師云く、千里の目を窮めんと欲し、更に上る一層の楼。)とある。大局的な観点が必要で地上の些末にとらわれず、全体を見ることが大事。見えないものを見よ、心の境地を上げることが大事との意という。

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・更:さらに。もう(ひとつ)。
・上:のぼる。あがる。
・一層樓:「更上+一層・樓」で『楼を更にもう一階上に上る』と言う意味。

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より高いところに上る。
更にもうひとつ上の階へあがった。

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小ネタ

山西省の西南の隅にある永済市(えいさい-し)の名所の鸛雀楼は、
王之渙の『鸛雀楼に登る』の一節、「欲窮千里目,更上一層樓」(千里の目を窮めんと欲し、 更に上る一層の楼)で有名な巨大な楼閣。蒲津渡の近くにあったが元代に焼け落ち、1997年に再建された。


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